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子どもの自転車、買う時に意識することは?

2014年12月12日

子どもと親が自転車に一緒に乗ることができるのは、6歳未満(前用座席は4歳未満)まで。小学生になると、多くの子どもたちは子ども用自転車に1人で乗るようになります。

ですが、興味の範囲が広がることで、無謀な乗り方や注意不足による事故などが後を絶ちません。警視庁によると、平成25年に交通事故で負傷した子どもは55,604人。そのうち、自転車での負傷は21,465人ですから、全体の40%近くが自転車による負傷といえます。

全年齢での自転車関与率は、だいたい15%程度ですから、子どもが自転車で事故に遭う確率はかなり高いと考えてよさそうです。

それに加えて、冬場は日が暮れるのが早く、自転車に限らず交通事故が増える傾向にあります。そのためにも、まず保護者が、自転車の安全性やメンテナンスの必要性を理解したうえで、子どもに教えてあげることが重要です。

今年1月に発足した『自転車の安全利用促進委員会』では、子どもがいる30代~40代の主婦を対象に「子どもの自転車に関する意識調査」を実施(回答/516名)。

調査結果からは、自転車の購入基準は、「自転車自体の安全性」(50.4%)よりも「価格」(62.6%)、「デザイン」(61.6%)を優先するという傾向が見えてきました。

■扱いやすさを重視するにも関わらず、価格・デザイン重視の「矛盾」

「今まであなたがお子さんの自転車を購入した際に重視した点は何ですか?」という質問に対しての回答は、「子どもの体型にあっているか」(72.5%)「子どもが乗りやすい自転車であるか」(69.0%)などのフィット性・乗りやすさを最も重視している傾向がわかりました。

ついで「価格」(62.6%)や「デザイン」(61.6%)が続きますが、「安全性」に関しては、50.4%の回答と上記より低い結果に。

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この結果から、子どもの体に合った「操縦しやすい自転車」が安全と認識され、重視されているにもかかわらず、自転車自体の安全性に関してはまだまだ意識されていないという矛盾が発生していることがわかりました。

また、初めて自転車を買い与えるタイミングは、幼稚園・保育園の入園時(70.5%)、2台目は小学校入学時(46.9%)。補助輪なしで1人で乗り始める自転車の購入は小学校入学のタイミングに。

「子どもが成長しても乗ることができる自転車である」を重視している人が約4人に1人(23.8%)という結果からも、半数以上の保護者が、自転車は成長に合わせて買い替えていくもの、という意識で購入していることがわかりました。

■買うときのケアは手厚くても、その後のメンテナンスに関心薄い

その他の調査では、自転車購入後、サイクルショップでの定期点検を6割以上がおこなっていないと回答。また、子どもの自転車保険加入率は45.2%という結果となりました。

自転車保険は、今年10月、兵庫県で加入を義務付ける条例案が提出されたことでも話題になりました。実際、この調査での加入率は、約半数の45.2%。この数字は、同委員会が2013年12月に行ったアンケート結果(※)20.2%と比較しても2倍以上となり、子どもの自転車購入時に、いかに保護者が安全に気を使っているかがうかがえます。
 ※全国の週一回以上自転車を利用している主婦1,000名を対象としたアンケート結果

つまり、購入時には、自転車が子どもにフィットしているか、操縦性はいいかをよく考え、事故の被害者や加害者になったときのために保険に加入するなど手厚くケアをするものの、その後のメンテナンスには関心がない...という消費者傾向が浮き彫りになったといえます。

■安全性は、目に見えないもの!買ったあとこそ意識して。

今回の調査結果を受け、自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんは次のように述べています。

「今回の調査では、子どもの安全を願う親心があるにも関わらず、その安全性をどこで見極めればいいのかわからない親の実態が浮き彫りになったような気がします。

今回の調査では、子どもが被害者でなく加害者にもなりうることを心配している保護者が7割を超えました。とても良い傾向だと思います。その一方で、子どもの自転車の定期点検を過半数が行っていません。ブレーキ周りやタイヤは経年劣化を避けられないもの。定期的にチェック、メンテナンスしなければ、きちんと走れない・止まらないといった危険性が生じることを、もっともっと啓蒙する必要があると思います。

また、購入時にはお子さんの体型とのフィット感や乗りやすさを重視している方が多いのも、安全面から見ると好ましいこと。その一方で『自転車自体の安全性』を重視する方は約半数、安全マークを気にする方にいたってはたった2割というのが心もとなく感じます。

この背景には、親自身が『自転車の安全性』をどこで判断すればいいのかわからない、見た目だけで自転車そのものの安全性がわからないということがあげられるかもしれません。アフターメンテナンスも同様で、安全性にどれほど関わるものなのかわからないがために、つい後回しになってしまうのではないでしょうか。

しかし、自転車は乗り物なのです。安全に乗るためにはクルマと同じように、『安全なものを選び』、『きちんとメンテナンスしていくこと』が欠かせません。

自転車は、ぜひともアフターメンテナンスも相談できる自転車専門店に相談して購入しましょう。もし商品に迷われたら、デザインだけでなく『BAA』などの安全マークも参考にし、お子さんが安全に楽しく自転車に乗れるお手伝いをしてあげてください」


日暮れが早いこの時期、夕方の下校時間や塾通いなどで子どもたちが街に出る時間帯は、特に注意が必要となる自転車。買う時だけでなく、買ったあとこそしっかりと安全性を意識して、子どもたちを見守りたいものですね。

(飯田陽子)

【資料提供】
自転車の安全利用促進委員会
http://jitensha-anzen.com/

警視庁/平成25年中の交通事故の発生状況
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001117549

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